cambelle キャンベル - Magic Moments マジック・モーメンツ デビューアルバム 1st CD

夕暮れ時の、ほんのひとときだけ空に広がる魔法のような色合いをした空。
普段は見逃してしまいがちな(というか私は子供を育てるようになってからこの空の色を見る機会が増えたように思う)、美しい自然の色。
なんでもない日常の終わりに、子の小さな手をひきながら見上げる空はなんとも言えない安堵感と少しの寂しさをもたらす。

cambelle のデビューアルバム「Magic Moments」を聴いていると、こういう日常の何気ないけど美しい瞬間を思い起こすことができる。

誰かに言うまでもない当たり前の生活の連続の中で、それでも自分にとっては特別なかけがえのない出来事がある。もちろん悲しいことや不安も。
言語化できないような様々なことを cambelle のアルバムの曲たちが音楽で表現してくれているような気がする。決してストレートではなく柔らかくふんわりと。ただただリラックスしたムードで。

cambelle は、熊谷慶知(ヴォーカル/ギター/ピアノ・フォルテ/ヴァイオリン)、市原諒(プログラミング)、川上遥(キーボード/ヴォーカル/トランペット)から成る3人組バンド。前身である「ケイチ&ココナッツ・グルーヴ 」での活動を経て、2024年に名前を変更し、2025年に本タイトルをリリース。

彼らのアルバム製作時のBGMをあげたプレイリスト "100 songs selected by cambelle" やオフィシャル・インタビュー内容からも分かるように、60年代のポップスや70年代ソウルをベースに、日本のフォークや初期ピチカート・ファイヴ、ソロデビュー時の小沢健二などからの影響も感じられつつ、若者世代から絶大な支持を得る Clairo の持つラフなムード感や、cero などの存在感にも近い。

過去の模倣で終わることなく、そこに彼らの世代ならではの感覚と知識がバランス良く配分され、かつ緻密に計算された上で出来上がった完成度の高い内容。誤解を恐れず言うなら、恵まれた(と思わずにいられない)サブスク世代ならではの音楽的インテリジェンスの高い世界観だと思う。

おそらく長い時間をかけ機材にもこだわり試行錯誤の上に作られているのだろうけど、その苦労感が良い意味でこちらには伝わってこない、だからこそリラックスして聴ける。

自分にとっては過ぎ去った日々に過ごした音楽とお酒と真夜中の喧騒、明け方に歩いた家への帰り道、夢中になった海外の小説集や映画...。そういった要素が散りばめられていて、さらに今の空気感にアップデートされたようなアルバム。きっと cambelle にとっては2025年の青春の記録になるのだろう。

小さい頃から聴いていた童謡や、擦り切れるほど読んだ絵本のような、毎日の生活の中にゆっくり浸透して自然になじんでいく音楽集。

日々の生活ののBGMに強くおすすめしたい作品です。



*ご購入特典: cambelle による"レコード買取リスト"


cambelle - Magic Moments
(OLD JOY RECORDS/CD/Japan/2025)

1. Magic Moments
2. 親密さについて
3. 白い鷺
4. 街場
5. Interlude
6. しずかなふたり
7. 火粉
8. クリストフ
9. 微睡の午后
10. 明け方のブルース

*ブックレット内に「橋本徹(SUBURBIA)× 市原諒(cambelle) リリース記念特別対談」を掲載


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販売価格 3,300円(税込)
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